エクセルの2つのファイルを比較する
「入力前のファイル」と「入力後のファイル」を2つ並べて比較しても、違いを発見するのは簡単ではありませんよね。
「エクセルファイルにデータの入力や変更をしたけど、どこを変更したのか解らなくなった」なんてことありませんか?
エクセルでは「アドイン」を追加すると2つのファイルを比較する事ができます。
この記事では 2つのファイルを比較するために、アドイン(Inquire)を追加する方法と、「Inquire」を使って ファイルを比較する方法を紹介します。
この記事内では「Microsoft Excel 2019」を使用し、説明をしています。
お使いの環境によっては「操作画面」や「アドインの有無」に違いがある場合があります。
重要: この機能は、Windows RT PC 上の Office では利用できません。 Inquire は、Office Professional Plus および Microsoft 365 Apps for enterprise でのみ使用できます。
Microsoft公式サイト
エクセルファイルの比較に「Inquire」アドインを使う
アドイン(Inquire)追加の手順を紹介します。
「Inquire」というアドインを追加し、2つのファイル(ブック)の違いを比較できるようにします。
Inquire アドインを有効(追加)にする方法
ファイル をクリック
メニューから「ファイル」をクリックします。
その他… オプション をクリック
- 表示された左メニューから「その他…」をクリックします。
- 新たなメニューから「オプション」をクリックします。
アドイン をクリック
「Excel のオプション」画面が表示されます。
左のメニューから「アドイン」をクリックします。
COMアドイン を選択
画面右側に「アドイン」の詳細が表示されます。
- 画面下の「管理」のリストから「COM アドイン」を選択します。
※初期値「Excel アドイン」→ 変更「COM アドイン」 - 「設定」をクリックします。
Inquire を追加
「COM アドイン」画面が表示されます。
- 「使用できるアドイン」から「Inquire」を選択し、チェックボックスにチェックを付けます。
- 「OK」ボタンをクリックします。
「Inquire」アドインが追加されました。
「検査」タブが追加される
エクセルの画面に「検査」タブが追加されました。
※エクセルのバージョンによっては「INQUIRE」と表示される場合があります。
エクセルファイルを比較する方法
追加された「検査」タブの「ファイルの比較」を使って、2つのエクセルファイルを比較する手順を紹介します。
2つの比較するエクセルファイルを開く
最初に、2つの比較したいエクセルファイルを開きます。
同名のファイルを比較する場合には、同時に開くことができません。ファイル名を少し変更して開きましょう。
※記事内では「比較テスト1」「比較テスト2」の名前のファイルで説明しています。
「検査」タブ内のファイルの比較をクリック
「検査」タブをクリックし、メニューから「ファイルの比較」をクリックします。
どちらのファイルで「ファイルの比較」をクリックしても同じ動作が行えます。
比較するエクセルファイルを登録する
「比較するファイルの選択」画面が表示されます。
- 「比較」と「比較対象」のファイルを選択します。
- 「比較」ボタンをクリックします。
エクセルファイルの比較結果が表示
2つのエクセルファイルを比較した結果が色分けされて表示されました。
エクセルファイルの比較結果を見る
2つのエクセルファイルの内容を見比べる
比較結果画面の中央には、2つのエクセルファイルが表示されます。内容に違いがある箇所には、セルの背景が緑色で表示されます。
2つのファイルの「異なる箇所」が目で見てわかりやすくなっています。
セル内の違いを確認する
画面中央で、比較したファイルの内容を詳しく確認できます。
上記画像の場合には
- Sheet1 の6行目が無い(赤色表示)
Deleted Row 6. - Sheet1 Cell B3 510 → 500 に変更(緑色表示)
Entered Value Changed. - Sheet1 Cell C2 空白 → 1000 に変更(緑色表示)
Entered Value Added. - Sheet1 Cell D4 420 → 400 に変更(緑色表示)
Entered Value Changed.
4箇所の変更点が確認できました。
削除された行(Deleted Row)は赤色、セル内の変更点は緑色で表示されています。
エクセルファイルの比較結果を保存する
2つのファイル比較結果は エクセルファイル として保存できます。
画面内では表示が小さく確認しづらい場合や、変更点が多いときには比較結果を保存して確認するといいでしょう。
比較結果はエクセルファイル(.xlsx)で保存できます。大きな画面や印刷して手元で確認するなんて事もできますね。
「Export Results」 比較結果の保存方法
比較画面の中央「Export Results」をクリックします。
ファイルの保存先を指定する画面が表示されます。
ファイル名を付けて「保存」ボタンをクリックします。
比較結果はエクセルファイル(.xlsx)で保存されます。
比較結果のファイル
比較結果のファイルには「Differences」「Sstup」の2つのシートで表示されます。
Differences のシート
「Differences」のシートでは2つのファイルの異なる箇所が個別に表示されます。2つ以上のファイルを開いていない時のエラー画像
Setup のシート
「Setup」のシートは
- 比較した2つのファイル名
- ファイルを比較した日付と時間
などの情報が表示されます。
どのファイルと、どのファイルを、何日の何時頃に比較したデータなのかが確認できます。
似たようなエクセルファイルは比較して確認できる
バックアップファイルと更新したファイルの違いを比較したい場合には「Inquire」アドインを追加すれば2つのファイルの違いを比較できます。
エクセルファイルの比較結果を画面上で確認するのが難しい場合には、比較結果がエクセルファイルで保存できるので「印刷して確認」なんてこともできますね。
比較結果ファイルは時系列の比較データとして保存してもいいですね。
アドイン(Inquire)を追加するだけで、誰かが変更したファイルでも「どこを変更したの?」と聞かれた場合、元ファイルがあれば比較が簡単にできるのですぐに回答できます。
以上、2つのエクセルファイルを比較する方法「Inquire」アドイン の紹介記事でした。
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