Excelファイルを起動させると保護ビュー(黄色や赤色のバー)が表示されて編集できないことがありませんか?
黄色の保護ビューは、右端の「編集を有効にする」をクリックすれば編集可能になるのですが、毎回クリックするのは面倒。赤色の保護ビューでは「編集を有効にする」の表示も出なくなります。
この記事ではExcelファイルで保護ビューが表示されたときの解除方法と信頼できる場所の設定方法を紹介します。
Excelファイルの保護ビューを解除する
Excelファイルの保護ビューとは
ファイルの起動時に、ほとんどの編集機能が無効状態の「読み取り専用のモード」になっているのが「保護ビュー」です。
ファイルを開くと「読み取り専用」で黄色や赤色の警告メッセエージが表示されている場合には保護ビューでエクセルファイルが開いている状態なのです。
「インターネット上のダウンロードファイル」や「Outlookの添付ファイル」など、安全でない可能性のある場所にあるファイルは、コンピューターを保護するために読み取り専用の状態「保護ビュー」で開かれます。
Excelの保護ビューは安全のための機能です
保護ビューはファイルの安全性が確認できない場合に機能します。そのため、あらかじめ安全と確認できるファイルに対しても機能することがあるので不便なことがあります。
この記事では、「保護ビューの機能を解除する方法」「保護ビューの機能を無効にする方法」「信頼できる場所として管理する方法」の3つを紹介します。
- 保護ビューを機能させ安全にファイルを管理したい場合
保護ビューの表示をその都度解除する方法(信頼済みドキュメント) - ファイルが確実に安全なファイルと判明している場合
保護ビューを常に解除(無効)にする方法(黄色の保護ビューのみ有効) - 指定したフォルダ内でファイルを管理する方法
フォルダを信頼できる場所として管理する方法
毎回、保護ビューでファイルが起動するのが面倒な場合には「常に保護ビューを解除する方法」が便利ですが、ファイルの安全性は確保できなくなります。
保護ビューは機能させておいて、フォルダを信頼できる場所として管理する方法を使って「安全が確保できるファイル」は特定のフォルダ内で使用する。この運用方法が比較的安全に使えます。
保護ビューの表示を その都度解除する方法(信頼済みドキュメント)
「黄色の保護ビュー」「赤色の保護ビュー」の解除方法を別々に紹介します。
保護ビュー表示されたファイルは「信頼済ドキュメント」として認識させると、保護ビューは解除されます。
「信頼済みドキュメント」として登録されたファイルは次回の起動から保護ビューは機能しませんが、ファイル名やファイルの保存場所を変更した場合には 再び保護ビューが機能します。
黄色の保護ビュー警告の場合「編集を有効にする」
黄色の警告メッセージが表示された場合、右端にある「編集を有効にする」をクリックすると保護ビューは解除され編集ができる状態になります。
一度、「編集を有効にする」をクリックし起動させたエクセルファイルは、次回からは「保護ビュー」ではなく通常の編集できる状態で表示されるようになります。
「編集を有効にする」をクリックすることで「このファイルは安全」と認識させたことになります。
マウスで「編集を有効にする」をクリックする以外に、キーボードの操作だけでも「保護ビュー」の解除ができます。
「保護ビュー」の表示状態で、下の4つのキーを順番に押していくと「保護ビュー」は解除できます。
Alt → F → I → E
キーは押しながらではなく、順番に1個づつ押していきます。
赤色の保護ビュー警告の場合
赤色の警告メッセージが表示された場合には「警告メッセージ」の部分をクリックします。
「情報」画面が表示されますので「編集する」をクリックします。
赤色の保護ビューは解除されます。
一度「編集する」をクリックしたファイルは、次回から「保護ビュー」ではなく通常の編集できる状態で表示されるようになります。
「ファイルエラー:データが失われた可能性があります。」の警告が表示される場合があります。
この警告表示は、元のエクセルファイルのデータが完全に表示できていない状態です。
「OK」ボタンを押すとファイルは編集可能な状態になりますが、データの欠損などの不具合がある可能性があります。
保護ビューを常に無効(解除)にする方法
保護ビューの機能を停止する方法
安全なファイルを開いているはずなのに保護ビュー表示が多くて効率が悪いなんて事がありませんか?
エクセルでは、この保護ビューの機能を停止(無効)する事ができるので設定手順を紹介します。
ファイルの安全性が低くなることを承知の上で設定してください。自己責任となります。
黄色の保護ビューの機能を停止することはできますが、赤色の保護ビューは機能停止させることはできません。
ファイルをクリック
エクセル画面の左上の「ファイル」をクリックします。
オプションをクリック
左メニューから「オプション」をクリックします。
「Excel のオプション」画面が表示されます。
トラストセンター(セキュリティセンター)をクリック
「Excelのオプション」画面が表示されます。
Excelのバージョンにより「トラストセンター」「セキュリティセンター」など表記が違います。
左メニューから「トラストセンター」をクリックします。(Excel 2016,2019)
※Excel 2013 では「セキュリティセンター」をクリックします。
トラストセンター(セキュリティセンター)の設定をクリック
「Microsoft Excel トラストセンター」内の「トラストセンターの設定」をクリックします。
(Excel 2016,2019)
※Excel 2013 では「セキュリティセンターの設定」をクリックします。
トラストセンター(セキュリティセンター)の画面が表示されます。
保護ビューの設定
「トラストセンター(セキュリティセンター)」の画面が表示されます。
左メニューから「保護ビュー」をクリックします。
保護ビューの3箇所のチェックを外します。
画面右下の「OK」ボタンをクリックすると設定は完了します。
フォルダを信頼できる場所として管理する方法
信頼できる場所を指定する
特定のフォルダ、またはドライブ全体などを「信頼できる場所」に指定します。
「信頼できる場所」のフォルダ内に保存されたエクセルファイルは「保護ビュー」の機能が解除されます。
ファイルをクリック
エクセル画面の左上の「ファイル」をクリックします。
オプションをクリック
左メニューから「オプション」をクリックします。
Excel のオプション画面が表示されます。
トラストセンター(セキュリティセンター)をクリック
「Excelのオプション」画面が表示されます。
Excelのバージョンにより「トラストセンター」「セキュリティセンター」など表記が違います。
左メニューから「トラストセンター」をクリックします。(Excel 2016,2019)
※Excel 2013 では「セキュリティセンター」をクリックします。
トラストセンター(セキュリティセンター)の設定をクリック
「Microsoft Excel トラストセンター」内の「トラストセンターの設定」をクリックします。
(Excel 2016,2019)
※Excel 2013 では「セキュリティセンターの設定」をクリックします。
トラストセンター(セキュリティセンター)の画面が表示されます。
「信頼できる場所」の「新しい場所の追加」をクリック
左メニューから「信頼できる場所」をクリックし「新しい場所の追加」をクリックします。
「信頼できる場所」のパスを指定する
「信頼できる場所」のフォルダパスを指定します。(Excelファイルを保存する場所)
①「参照」ボタンをクリックして「信頼できる場所」のフォルダを指定します。
②「この場所のサブフォルダーも信頼する」にチェックを入れると、サブフォルダーも含めて保護ビューが無効になります。
信頼できる場所をドライブ(例C:/)を指定し「この場所のサブフォルダーも信頼する」にチェックを入れるとドライブ全体が信頼できる場所になります。
③「OK」をクリックすると設定が完了します。
Excelの保護ビューは解除できるが安全性も確保したい
ダウンロードしたファイルやOutlookの添付などのエクセルファイルを起動させるときに発生することがある「保護ビュー」の表示が面倒に感じますが、安全性を確保するものなので仕方ない部分もあります。
しかし、安全なファイルと判断できているファイルの場合にはとても面倒なものです。
記事内の 保護ビューを常に無効(解除)する方法 は保護ビューが表示されなくなるので便利なのですが、安全性は確保できないので自己判断で設定してください。
おすすめの方法は、保護ビューを機能させたまま「フォルダを信頼できる場所として管理する方法」をで設定し、特定の場所内でExcelファイルを使うのが少しでも安全性が確保できるのでいいでしょう。
以上、【Excel】保護ビューの解除と信頼できる場所の設定方法 の紹介記事でした。
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